反統一教会セミナーに参加し彼らの主張に同調した裁判官、引き続き審理に加わる。司法の信頼性に深刻な懸念が高まっている。
パトリシア・デュバル
Read the original article in English.

日本の最高裁はこのたび、東京地裁の解散命令を支持した3月4日の東京高裁決定に対する抗告審を担当する裁判官の一人について、統一教会が提出した忌避申し立てをあっさりと退けた。
この忌避申し立ては、沖野裁判官に明らかな公平性の欠如が認められることを理由とするものだった。しかし最高裁は、わずか二行の決定でこれを却下し、理由は一切示さなかった。
最高裁が発したメッセージは実に明白である。日本では誰もが統一教会は有罪だと分かっているのだから、もういいじゃないか。裁判官の偏見の有無など問題にする必要はない。
その裁判官が、積極的にセミナーに参加していたことなど、まったく問題視されなかった。セミナーでは、統一教会の布教活動がもたらしたとされる“深刻な被害“や、その活動をどのように規制・排除すべきかが議論されていた。
その「被害」について説明したのは、統一教会の解体を目指す「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の弁護士だった。しかもその人物は、親によって監禁され棄教を強要された成年信者(いわゆるディプログラミング被害者)の解放を裁判所が認めることに反対し、そのような行為を「正当な権限の行使」であり「合理的な行為」だと擁護してきたことで知られている。だが、それもまた問題視されなかった。
沖野裁判官が統一教会は実際にはビジネスに過ぎず、信仰は献金をかき集めるためのもの、という見解を示していたことはどうだろうか。さらに、教会の布教活動を極めて悪質なものだと断じていたことはどうだろうか。だが、それらも問題ではないらしい。
さらに沖野裁判官は、精神的操作理論を支持し、統一教会を「マルチ商法」にたとえて、被害者が加害者へと変わり、さらには子どもや家族までも勧誘することで「直接加害までやってしまう」と論じていた。しかし、それが何だというのか。
そして今まさに、その同じ裁判官が、東京高裁の決定において無罪推定の原則や、宗教および信条の自由が尊重されたのかを判断しようとしているのである。だが、それもまた問題にはならないようだ。
日本での統一教会に対する絶え間ないメディアの魔女狩りは、教会への社会的スティグマを定着させ、とにかく解散させるべきだという考えを深く根付かせてしまった。
故に、東京高裁の決定に対する最高裁の判断も、すでに結論が決まっているかのように見える。
幸いにも、約40万人の信者が、世界各地で迫害される宗教マイノリティの信者たちのように、国外への避難を余儀なくされる事態には至っていない。少なくとも、今のところは。しかし、日本は国際社会に対して、自国の民主主義について極めて残念な印象を与えている。

Patricia Duval is an attorney and a member of the Paris Bar. She has a Master in Public Law from La Sorbonne University, and specializes in international human rights law. She has defended the rights of minorities of religion or belief in domestic and international fora, and before international institutions such as the European Court of Human Rights, the Council of Europe, the Organization for Security and Co-operation in Europe, the European Union, and the United Nations. She has also published numerous scholarly articles on freedom of religion or belief.


