新たな措置は、信仰を持つ家庭で育つ未成年者の養育のあり方に焦点を当てており、親の権利や思想的中立性をめぐる深刻な懸念を引き起こしている。
パトリシア・デュバル
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日本における異端または「カルト」対策運動の中心人物の一人であり、北海道大学の社会学教授で日蓮宗の僧侶でもある櫻井義秀氏は、2026年4月18日に朝日新聞のインタビューに応じた。櫻井氏は、自身が以前から統一教会の解散を提唱してきたことに触れ、その決定が実現したことを歓迎すると述べた。一方で、解散措置だけでは十分でないとも主張した。同氏によれば、「解散命令が出ても、旧統一教会の問題は終わらない。宗教法人ではなくなっても信仰を続 ける多数の信者がいる」という。
特に櫻井氏は、宗教2世について懸念を示した。彼によれば、宗教2世は「成育期における『宗教虐待』の影響」を青年期以降も受け続けるという。ここでいう「宗教虐待」とは、彼らが受けた宗教教育を指している。さらに同氏は、その影響によって「自由な意思決定や、世間常識すら奪われているケースが多い」と述べた。また、「虐待を受けた子どもは、信仰を継がなくても、親の認知的な偏りや教団の世界観の影響を受けやすい傾向も見られた」と主張している。
こうした思想統制を主張する人々によれば、親の宗教的信念が問題な理由は、その世界観が子どもたちに受け継がれること自体にあるという。そのような教育によって、子どもたちが日本社会における規範や適切な判断力を身につけることが妨げられるといった主張をしている。このような考え方は、良心および信条の自由に対する重大な侵害であるだけでなく、人が自ら選んだ世界観に基づいて生きる権利や、それに従って子どもを育てる権利をも否定するものである。
注目すべきは、民事裁判所が統一教会に不利な判断を下し、東京高裁が宗教法人の解散を命じた際にも、その根拠の一つとして「社会規範」が用いられたことである。しかし、社会規範を理由に、ある宗教を許容すべきか否かを判断することは決してあってはならない。いかなる信仰も等しく保護されるべきであり、国家には宗教に関して中立的な立場を維持する義務がある。この点について、自由権規約の締約国に対する指針を示した、自由権規約人権委員会の一般的意見第22号で、次のように強調されている:「第18条は、 有神論的、 非有神論的及び無神論的信念、 さらには宗教または信念を告白しない権利をも保護している。『信念』および『宗教』という語は広く解釈されなければならない。第18条の適用は、伝統的な宗教または伝統的な宗教のそれと類似する制度的に確立された性格または慣行を有する宗教及び信念に限定されない。従って当委員会は、 あらゆる理由に基づく宗教又は信念に対する差別の傾向を懸念している。あらゆる理由の中には、それらが新興宗教であるという事実又は支配的な宗教集団の側からの敵意の対象となりうる宗教的少数者であるという場合も含まれる。」
こうした国際基準に反して、反異端・反カルト運動家たちはますます過激な主張を展開し、統一教会の信仰やその「世界観」の実践そのものを日本国内で阻止するための措置を求めている。彼らは、宗教教育が子どもたちに不当な影響を及ぼすという誤った議論に依拠しながら、親から受ける教育から子どもたちを体系的に「脱教化」することを目的とした措置を提案した。そして政府も、その提案を採用したのである。

政府に提出した意見書の中で、全国弁連の弁護士らは、子どもは年齢的に未熟であるため、親の宗教的信念を自発的に受け入れているわけではないと主張した。しかし、まさに親が自らの信念に従って子どもを教育する自由こそが、自由権規約第18条第4項によって、日本を含む締約国が保護を約束している権利である。同条は次のように定めている:「この規約の締約国は父母及び場合により法定保護者が、自己の信念に従って児童の宗教的及び道徳的教育を確保する自由を有することを尊重することを約束する。」
全国弁連は、この権利に反して、子どもたちが「自由に」選択する能力を取り戻すためには、親の信念に疑問を投げかける「批判的」な情報を与え、「批判的に検討する能力」を回復させる必要があるといった主張をしている。
2023年12月に政府へ提出された意見書の中で、彼らは子どもたちの再教育を正当化するため、次のような「問題」の定義を説明している:「特定の宗教を信仰する保護者の下で、その信仰を強いられたり、宗教上の教義の影響を受けて育つ立場の者は一般的に『宗教二世』と呼ばれている。」
彼らは「宗教二世」を、自らが教化されていることにまだ気付いていない被害者とみなし、親の信仰から離れるよう再教育されるべき存在として位置付けている: 「人格形成期にこうした環境下に置かれた者は、成人した後にも、植え付けられた宗教上の教義から離脱できず、長年にわたり精神的に不安定な状態となることを余儀なくされ、生活上の困難を抱え続けることも明らかになってきた。」
この説明から明らかなように、その目的は、統一教会信者の子どもたちが将来その宗教の信者や実践者になることを防ぐことにある。
2024年1月に政府が公表した「『旧統一教会』被害者等支援の充実・強化策」は、何ら被害を訴えていないにもかかわらず被害者と見なされた統一教会信者の子どもたちを再教育することを目的としている。彼らはマインド・コントロールの状態にあると推定され、親の宗教から離れるよう脱教化されるべき存在として扱われているのである。
「苦しむ」宗教二世のための支援が必要だという主張は、日本の公立学校において子どもたちへの教化を正当化するために作り出されたものである。実際には、仮に苦しみが存在するとすれば、それは日本当局によるスティグマ化政策と家族の破壊によって生み出されたものである。そのことは、次回紹介する事例が示している。

Patricia Duval is an attorney and a member of the Paris Bar. She has a Master in Public Law from La Sorbonne University, and specializes in international human rights law. She has defended the rights of minorities of religion or belief in domestic and international fora, and before international institutions such as the European Court of Human Rights, the Council of Europe, the Organization for Security and Co-operation in Europe, the European Union, and the United Nations. She has also published numerous scholarly articles on freedom of religion or belief.


