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統一教会に対する東京高裁の決定 6. 誰が信者を守るのか

by | Apr 16, 2026 | Documents and Translations, Japanese

裁判所は、個々の信者が差別を受けることはないと保証する。だが現実はそれとは異なる。

マッシモ・イントロヴィニエ

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A few hours after the dissolution decision was announced, believers all over Japan were prevented from entering the premises of their local churches. AI-generated.
解散決定の発表からわずか数時間後、日本各地の信者が地元の教会施設への立ち入りを禁じられる様子。AI生成画像

東京高裁は、統一教会を宗教法人として解散することが、数十万人に及ぶ信者の日常生活に重大な影響を及ぼし得ることを認めている。本決定は、教会との過去の関係によって被害を受けたと主張する数百人の元信者の存在に言及しているが、現在、信教の自由や日常生活が危機にさらされている現役信者の実数は、それをはるかに上回る。

裁判所は、信者個人の信教の自由に干渉する意図はないと厳粛に述べている。決定文には、「信者は、法人格を有しない宗教団体を存続させ、あるいは、これを新たに結成することが妨げられるわけではなく、また、宗教上の行為を行い、その用に供する施設や物品を新たに調えることが妨げられるわけでもない。すなわち、解散命令は、信者の宗教上の行為を禁止したり制限したりずる法的効果を一切伴わないのである」とされている。

さらに本決定は、信者の共同体としての信教の自由は引き続き保護されると主張している:「信者らが、法人格を有しない宗教団体として『世界平和統一家庭連合』を存続させ、あるいは、新たに宗教団体を結成することが妨げられるわけではなく、組織として宗教活動を行うことができなくなるわけではない」。

法人格が消滅した場合には、当該宗教法人とその職員との間の雇用契約は、「終了するものと解される」(ただし、清算人の下で一定期間は雇用関係が継続するが、宗教活動には従事できない)。しかし、東京高裁は、「職員と抗告人(統一教会)との間の雇用契約は、法的には終了することになるものの、職員と当該宗教団体との間の雇用契約として存続する可能性がある」と述べている。また、最悪の場合のシナリオとして、当該職員らは「雇用保険や生活保護等を受け得るのであるから、生存権を侵害されるということにはならない」と推定しているのである。

信者に対する社会的差別については、東京高裁は次のように述べている。「抗告人の信者らが、抗告人の解散命令によって、社会的差別・疎外や迫害を受けるいわれはない(そもそも、いかなる理由があろうとも、抗告人の信者らに対する社会的差別・疎外や迫害が許されるものでないことはいうまでもない)」と、いかにももっともらしく述べている。

こうした一連の崇高な言葉を並べながら、裁判所は、教会が最高裁に特別抗告するのを待つことなく(日本の法制度の特異点)、礼拝場所や事務所、銀行口座を含む宗教法人の資産を“直ちに”清算人に引き渡すことを認めている。そして、このように信者らに及ぼす「何らかの支障」を、解散命令に伴う「間接的」なものであるにとどまるとみなしているのである。

直ちにとは、文字どおり直ちにということである。解散決定の発表からわずか数時間のうちに、日本全国にある約260の統一教会の礼拝所の大半に、弁護士や警察官が現れ、すべての資産を押収し、鍵を回収し、信者に対して施設への立ち入り禁止を通告した。ジュネーブの国連における声明で、パトリシア・デュヴァル弁護士が報告しているように、ある信者は次のように証言している。「高裁の決定が公表される前から、約1000人の弁護士と警察官が協力し、清算手続きが円滑に進むよう準備していたように見えました。政府や裁判所は、法人解散後も宗教の自由は守られると約束していましたが、私たちはすぐに信仰実践が不可能となる状況に追い込まれました。全国の教会に清算人が同時に派遣された様子は、まるで犯罪組織に対する大規模な捜査のようでした。解散に伴い全国の教会が閉鎖され、信徒は礼拝の場を失いました」。

解散以前から、地方自治体やホテルが、統一教会の信者を「反社会的」団体の一員であるとして、施設の貸し出しを拒否する事例が見られていた。清算人によって押収された施設を使用することもできず、他の場所を借りることもできないのであれば、彼らはどこで宗教活動を行えばよいのだろうか。これらは単なる「支障」にすぎないのだろうか。東京高裁による「信者は宗教上の行為を妨げられるわけではない」という保証は、どうなったのか。「社会的差別」から信者を守るのは、誰なのか。

後者の問いにはいまだ答えが示されていないが、別の問いについては容易に答えることができる。すなわち、誰が統一教会の信者に対する差別を積極的に助長しているのか、である。長年にわたり教会に敵対してきた全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)および日本弁護士連合会は、解散命令の後に声明を発表している。

驚くべきことに、全国弁連は、解散後に統一教会の信者に対して講じられている厳しい措置はいまだ不十分であると主張している。そして彼らは、個々の信者としてであれ、新たに設立されるいかなる団体としてであれ、布教や献金の勧誘を行う権利を制限するための新たな法律の制定を求めている。さらに全国弁連は、教会に反対する発言を公に行う元信者(社会学者が「背教者」と呼ぶ人々)を、「誹謗中傷」から保護すべきであると主張している。確かに、現行法でも誹謗中傷に対する保護は広く認められている。しかし全国弁連は、それにとどまらず、独立したジャーナリストや研究者が背教者の主張を虚偽と判断した場合に、それを批判・検証することさえ妨げてしまう、特別の防御措置を求めているように見受けられる。

Family Federation members protesting for religious liberty in Hiroshima, 2024.
2024年、広島で信教の自由を求めて抗議する家庭連合の信者たち

全国弁連は、「損害賠償請求を行っている方は、全体のごく一部に過ぎません」と主張している。声明は、二世や三世の信者の大半が、まだ「声をあげられない」としているにも関わらず、彼らのすべてが「被害者」であるかのように示唆している。すなわち、統一教会の教えを信じる親のもとに生まれたすべての子どもが、潜在的な「被害者」とされているのである。

したがって、「被害者」の数は限りなく拡大することになる。宗教法人法および教会の定款では、解散した法人の清算が完了し、被害者(およびその弁護士)への支払いが終わった後、残余財産は元の法人が指定した団体に移転されることとされている。しかし、全国弁連の弁護士らは、新たな「被害者」の請求が将来にわたって生じ得ることを前提に、資産が一切残らない仕組みを構築しつつある。

仮に残余財産が生じるとして、東京高裁はすでに決定文の中で天地正教に対する悪意ある言及を含んでいる。同団体は1987年に法人格を取得した宗教団体であり、2009年以降、統一教会は解散時の残余財産の移転先として同団体を指定する意向を示してきた。これに対し東京高裁は、天地正教およびその代表者が統一教会と友好的な関係を維持してきたことから、教会から真に独立した存在とはいえないと指摘している。当然ながら、教会が自らの資産を友好的な宗教団体に移転することを望むのは自然であり、敵対的な団体を指定する方が不自然であろう。

全国弁連は、天地正教に統一教会の残余資産が継承されてしまう恐れがあり、それを防ぐためには「立法措置が必要」と主張している。また証拠を示すことなく、天地正教が「統一教会の多くの被害者」に対しても被害を与えてきたと非難されている、としている。これに対し、日本弁護士連合会は、残余財産を天地正教に移転する規定は現行法では有効であることを認識しつつ、「清算手続終了までに、解散命令による解散の場合の残余財産の帰属についての例外規定を設ける等の法的措置を行うことが不可欠である」と述べている。さらに、「背景にある反社会的な宗教活動に関する根本的問題に対する更なる取組」のための立法や、「二世の信者」に対する「救済」を他の「宗教団体」にも拡大することを求めている。

これらの発言は極めて興味深いものである。というのも、1987年に政治的動機に基づく統一教会への運動を開始した、左派系の反統一教会弁護士たちが、単に組織の解散だけでは満足していないことを示しているからである。彼らは引き続き活動を展開し、その活動のために新たな標的を見いだす必要があるのである。

東京高裁は、「真の父母」である文鮮明師および韓鶴子総裁のメッセージを信じる者たちが、「法人格を有しない宗教団体を存続させ、あるいは、これを新たに結成することが妨げられるわけではない」としている。それに対して活動的な弁護士たちは、この信念を掲げ続けるいかなる団体も根絶するための措置を求めている。さらに彼らは、今回の東京高裁の決定を先例として、他の宗教団体も標的にしようとしている。もっとも残念なのは、統一教会の神学を直接的に批判し、マインド・コントロールという疑似科学的理論を支持する東京高裁の見解は、こうした運動に強固な根拠を与えるものとなっている。日本における信教の自由をめぐる闘いは、新たな局面に突入している。


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