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Bitter Winter

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「MIVILUDES」2022年度報告書: ずさんさから誹謗中傷へ

12/22/2022Massimo Introvigne |

いつもの疑わしい方法に加え、今回の報告書には、MIVILUDESが間違いだと知っているはずの虚偽の情報が含まれている。

マッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)

Read the original article in English.

Coming the same month (but not with the same quality): the MIVILUDES report and the Beaujolais nouveau.
MIVILUDESの報告書とボジョレー・ヌーヴォーは同じ月に発表される(しかし、品質は同じではない)(クレジット)。

毎年フランス人は、ボジョレー・ヌーヴォー(ぶどうの収穫からわずか数週間後に販売される赤ワイン)を手に入れると同時に、MIVILUDES:セクト的逸脱行為関係省庁警戒対策本部(注記:フランス語の“secte”「セクト」及びその派生語は、英語では”sect”「セクト」ではなく”cult”「カルト」と訳されるべき)の年次報告書を受け取る。今年のMIVILUDESのレポートは、ボジョレー・ヌーヴォーと同じ11月に、それより少し早く発表された。私たちの願いは、この人気のあるワインの品質の方がより良いものであること、ただそれだけである。

この2021年に関する報告書(2022年発行)には新しいことが書かれているのだが、フランスのメディアの大半はそれを指摘していない。どのメディアも報じているのは「通報(フランス語で“saisines”)」数、すなわちMIVILUDESがその行動の主な根拠としている「カルト的逸脱行為」を告発するためにMIVILUDESに手紙を書いたり、ウェブフォームを利用したりする人たちによる「通報」の数が、2021年には4、020件と過去最高となり、2020年と比較して33%、2015年と比較して86%増加したことである。

一方、メディアが報じていないのは、2022年5月15日にCADA(行政文書アクセス委員会)が、エホバの証人についてMIVILUDESが2015年以降に受け取ったすべての「通報」のコピーを入手しようとした弁護士の要求について決定を下したことである。その弁護士の要求に応じようとしないMIVILUDESの主張によると、「通報」というのは特定の不正行為に関する「報告」ではなく、フランスの行政機関の他の省庁や一般市民からの簡単なコメントや質問も含まれているというのだ。

Bitter Winterが常に異議を唱えてきたのは、MIVILUDESに「通報」を送る人たちが実在する人物なのか、ましてや真実を語っているかどうかは確認されていないという点であり、あるアメリカの学者が「ナポレオン・ボナパルト」の署名で送った「通報」もフランス政府機関に登録できたという事例を挙げている。CADA事件では、「通報」が検証されていないこと、また「通報」の数は、何か好ましくない事柄で誰かが「カルト」を訴えた件数とは一致しないことをMIVILUDES自体が認めている。

CADA事件の後でさえ「通報」を真剣に受け止めるべきだと主張する人々に対して、むしろこの報告書は、MIVILUDESが最も危険とみなすグループについて、ごく少数のフランス国民が疑問や異議を唱えているにすぎないことを示している。6、500万人のフランスの人口のうち、エホバの証人については99人、サイエントロジーについては33人しか「通報」を送っていないのである。これらの「通報」がすべて本物であると仮定しても、「記録的な数」とは言えない。

2022年の報告書のもう一つの新しい点は、主流派宗教の代表者たちによる推薦文が含まれていることである。おそらく彼らは、迷惑なライバルに対処する手助けが欲しいため、また偏在的な「カルト的逸脱行為」がないか自分たちが調査されるのを避けるため、幾らかの決まり文句を書いたのであろう。また、医療やジャーナリズム関係者からなる「専門家」の推薦文も記載されていた。尊敬されている有名な社会学者も一人だけ含まれていたが、彼は決して新宗教運動の専門家ではない。

MIVILUDESの方法論は相変わらず「通報」とMIVILUDESの伝統的な差別的態度の両方に基づいており、それが終わりのない議論を生み出している。「カルト」によるある特定の活動は、フランスの法律では違法ではないが、「カルト」は悪であるから、彼らが違法ではない活動をしても、自動的にそれは違法となるのだ。例えば、フランス市民が精神科病院を含む公的医療機関の虐待に対してしばしば抗議しており、実際にいくつかの虐待が行われていることは一般に知られている。しかし、サイエントロジストが精神科の虐待に抗議すると、それは「カルト的逸脱行為」となる。たとえ彼らが正しくてもそうみなされる。実のところ、彼らが正しいかどうかはあまり重要ではないのだ。

また、フランスでは成人の患者は医師の意見に異議を唱え、いかなる医療行為についてもそれを拒否する権利があると認められている。しかし、エホバの証人が自分たちの聖書の解釈に基づいて輸血を拒否すると、MIVILUDESは、彼らは宗教の「不当な影響下(“emprise” 支配下)にある」ゆえに、医師は彼らが医療を選択する権利を否定できると述べている。

「外の世界に目を向けようとしない内向的な活動の中にエホバ主義者(エホバの証人自身は決して使わない蔑称)の教義が遍在しており、それが医療上の意思決定プロセスへの干渉と相まって、患者のいかなる同意も無効にしてしまうようだ」とMIVILUDESは書いており、医者はそれを無視できることを示唆している。

輸血の問題に関するエホバの証人のフランス語版の古いパンフレット
輸血の問題に関するエホバの証人のフランス語版の古いパンフレット

おそらくMIVILUDESは、その影響をよく考えなかったのだろう。医師や心理学者がさまざまな理由で中絶を勧めても、宗教的な動機で中絶を拒否するカトリックや福音派の女性も、教会の「干渉」を受けていることになり、生命の尊厳に関する教義の「遍在」に支配されていることになる。では彼女は中絶を強要されるべきなのだろうか?

2021年に、物議を醸した「分離主義」に反対するフランスの法律が可決された後、MIVILUDESは共和国やその法律から分離して存在しているという事実を「カルト」に対する非難のリストに追加している。そうすることでMIVILUDESは、フランス憲法評議会がこの法律を検討する際に懸念していたまさにそのことを行っている。つまり、多数派に代わるライフスタイルはすべて「分離主義者」と見なされ、警察や行政による嫌がらせにつながるのだ。

この報告書の中にある顕著な例は、ラ・ファミーユに関する項目である。ラ・ファミーユとはカトリックの分派から派生したグループで、背教した元メンバーがMIVILUDESや一部のメディアに告発するまでの200年間、パリにひっそりと存在していた。MIVILUDESはラ・ファミーユがどの法律にも違反していないことを認めている。しかし、その独特でユニークなライフスタイルは、「分離主義」や「カルト的逸脱行為」の可能性に対する「警戒」を正当化するものとされている。こうした可能性は、アントロポゾフィーやプリマス・ブレザレンなどの他の平和的なグループにおいてもやはり疑われており、MIVILUDESが多数派と異なるオルタナティブ・ライフスタイルを寛容に見ていないという印象を強めている。

フランス・メディアは200年経ってようやくラ・ファミーユを「発見」した。
フランス・メディアは200年経ってようやくラ・ファミーユを「発見」した。

なぜエホバの証人とサイエントロジーが「スピリチュアリティの多国籍企業」と皮肉を込めて呼ばれているのか、その理由は不明である。このレッテルはローマ・カトリック教会や他の多くの宗教にも適用しえるものだ。エホバの証人に関して言うと、MIVILUDESによって、教会内部の司法制度、つまり、重大な違反を犯したメンバーを排斥するかどうかを審理委員会が決定する制度と、国家の世俗的な司法制度との関連が混乱を極めており、手に負えない状況になっている。この問題については、エホバの証人に関する多くの訴訟を含め、世界中の学者や裁判所が何度も明確にしてきた。

国家が宗教裁判所の機能を妨げれば、それは信教の自由の侵害になる。この問題を、法律で義務づけられている場合に犯罪を世俗当局に報告する義務と混同すべきではない。当然ながら、教会内部の裁判所と国家の裁判所は同じ罪を違う角度から見ているゆえに、違う決定を下す場合がある。しかし、MIVILUDESはエホバの証人が独自の審理委員会を用いることによって「(世俗の)司法に取って代わろうとする意志」を示していると、ばかげたことを繰り返し述べている。

しかし、教会法を適用する独自の法廷を機能させているカトリック教会や、ユダヤ教のラビ法廷、また他の多くの類似の制度についても同じことが言える。そうした法廷は、同じ事件を扱う場合でも、世俗の司法とは目的が異なるのだ。宗教裁判では被告を排斥や破門にするが、世俗の裁判では同じ犯罪者を刑務所に送ることがある。どういうわけか、MIVILUDESはこの単純な事実を理解できないようだ。

エホバの証人に関する項目では、フランス市民そしておそらく裁判所が真剣に検討すべき2つの事例が挙げられている。それは政府機関による中傷的なフェイクニュースの意図的な流布である。私はこの表現を軽々しく使ってはいない。彼らの審理委員会の制度が世俗の司法に不当に干渉しているという主張を裏付けるため、この報告書は「ベルギーでは(この1つの国だけで)エホバの証人の間における小児性愛犯罪が最近少なくとも90件、警察によって記録された。ところが、これらの事件について教会は長い間認知していた。」と主張している。

この引用の情報源はフランスの雑誌『マリアンヌ』の2019年の記事であるが、その記事はベルギーのメディアを引用している。最終的に行きつく情報源は「警察」ではなく、MIVILUDESと類似したベルギー政府の反カルト組織CIAOSN(有害カルト組織に関する情報と助言のためのセンター)の報告書である。しかし、その報告書はReclaimed Voicesというエホバの証人に敵対するオランダの組織の文書に記載された数字を誤って解釈している。要するに、ベルギーでエホバの証人が当局に意図的に隠していたとする性的虐待の事例を「警察」あるいは他の誰かが90件、いや1件でも確認したというのは、フェイクニュースなのである。これは単なる私の個人的な見解ではない。

このことは、ブリュッセル裁判所の2022年6月16日の判決から明らかである。その裁判では、エホバの証人と性的虐待に関する虚偽の情報や数字を公表したとして、CIAOSNとベルギー政府を名誉毀損で有罪としている。ちなみに、この判決により、政府機関が「カルト」とレッテルを貼った団体についてのフェイクニュースを流すことが時々あるということが確証された。

ベルギーに住むエホバの証人の家族。出典:jw.org.
ベルギーに住むエホバの証人の家族。出典:jw.org.

ベルギーの裁判所が虚偽の中傷と断定した情報は、ブリュッセルの判決の数カ月後にMIVILUDESによって再び繰り返されている。MIVILUDESはベルギーで起きていることについて最新情報を知らないのだから理解を示すべきだと異議を唱える人がいるかもしれない。しかしMIVILUDESの報告書の中に、彼らがベルギーのCIAOSNと「毎月」会合を行い、両国の「カルト」の状況やそれぞれの活動について情報交換しているとあり、それを読めばそうした弁明も効かなくなる。

これは今回だけのミスだったのだろうか?いや、そうではない。MIVILUDESの報告書は、2021年3月16日にベルギーのゲント裁判所が下した、物議を醸した判決について数段落を割いて説明している。その判決は、エホバの証人の現在のメンバーが、排斥されたもしくは正式に組織を離れた元メンバーと関わるべきでないという教えは差別と憎悪の扇動に相当し、ベルギーで禁止されるべきだと述べている。MIVILUDESが示唆しているのは、ベルギーは一歩先を行っており、いわゆるオストラシズム(追放)を違法としたその手本にフランスは追随すべきということである。

2021年の判決についてMIVILUDESは正確に報告しているのだが、2022年6月7日にゲントの控訴裁判所が第一審の判決を完全に覆し、エホバの証人のように「追放」つまり排斥を教え実践することはベルギーで完全に合法であると述べたことを、報告書に付け加えるのを「忘れている」のだ。

いくつかの国では、控訴審でその判決が覆された後に、被告を有罪とした第一審判決を報道するなら、名誉毀損にあたると裁判所は認めている。ここでもやはり、CIAOSNとの月例会合があったことから、MIVILUDESが控訴審の判決を知らなかったとは考えられない。

MIVILUDESを監督する、極めて反カルト的なフランス国務長官で、市民権担当のソニア・バッケスは、2023年始めの数か月以内に「カルト的逸脱行為と陰謀論に関する大規模の全国会議」を開催すると発表した。おそらく彼女は、MIVILUDESがフェイクニュースを広める権限があると信じるに至った「逸脱」や「陰謀論」が何であるかを調査すべきであろう。

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Massimo Introvigne
Massimo Introvigne

Massimo Introvigne (born June 14, 1955 in Rome) is an Italian sociologist of religions. He is the founder and managing director of the Center for Studies on New Religions (CESNUR), an international network of scholars who study new religious movements. Introvigne is the author of some 70 books and more than 100 articles in the field of sociology of religion. He was the main author of the Enciclopedia delle religioni in Italia (Encyclopedia of Religions in Italy). He is a member of the editorial board for the Interdisciplinary Journal of Research on Religion and of the executive board of University of California Press’ Nova Religio.  From January 5 to December 31, 2011, he has served as the “Representative on combating racism, xenophobia and discrimination, with a special focus on discrimination against Christians and members of other religions” of the Organization for Security and Co-operation in Europe (OSCE). From 2012 to 2015 he served as chairperson of the Observatory of Religious Liberty, instituted by the Italian Ministry of Foreign Affairs in order to monitor problems of religious liberty on a worldwide scale.

www.cesnur.org/

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