東京地方裁判所は、その決定が信教の自由に関する国際原則および憲法上の原則に違反していないと主張した。しかし、それは誤りだった。
パトリシア・デュバル
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この教会にとって、今回の「予定された処刑」から逃れる道は残されていませんでした。数千人規模で信者が強制的に脱会させられた後、献金に関してますます厳しい条件が課され、要件を充たすことは殆ど不可能となっています。かつて裁判所は家庭連合が関わる事件では常に差別的な判断を下してきましたが、「自由意思を侵害していないこと」といった極めて曖昧な基準が導入されたことで、裁判所は差別的な判決を下す以外になくなりました。
この「自由意思」という概念は、2022年12月16日に施行された不当な献金勧誘に関する新法にも組み込まれています。教会がどれだけ法令遵守に努めたとしても、裁判所は20年~40年前の献金に悪意の意図があったと認定し、そのため将来的にも不法行為の再発が避けられないと結論づけました。
教会の信者たちは、まさに処刑に向け壁際に追い込められた状態なのです。実際に狙われたのは、教義の普及活動すなわち伝道そのものであり、これは明らかに信教の自由の侵害です。裁判所はこう認定しています。
「献金勧誘等行為は、利害関係参加人の教理を伝道する過程の一環として、利害関係参加人の信者を獲得し、利害関係参加人のために献金等をさせることを目的として行われており、上記の献金勧誘等行為の内容が利害関係参加人の教理と密接に関連し、上記の献金勧誘等行為自体がその教理の実践とされていた」
この認定は、信者たちが信仰に基づいて献金勧誘を行い、宗教法人を維持するために活動していたことを示しています。これはまさに、信仰を表明し、宗教を実践する自由の核心にあたる行為です。この判断が単に法人格の問題ではないことは、裁判所自身も認めており、将来の献金勧誘が再び不法行為とされる可能性が高いこと、そして新たな「組織」も同様に解散の対象になるとしています。
裁判所は、信者個人が信仰を実践する自由は妨げられないとする立場で判決を締めくくっていますが、これは、信教の自由には共同体としての実践と宗教法人設立の自由も含まれるという国際人権法の理解に反しています。

特に、共同体として宗教を実践する権利は、国際人権基準における結社の自由と密接に関係しています(欧州人権裁判所「ハサン&チャウシュ対ブルガリア事件」(2000年10月26日)および後続判例)。
「宗教共同体の組織が問題となる場合、欧州人権条約第9条(信教の自由)は、第11条(結社の自由)とあわせて解釈されなければならない。すなわち、信者が宗教共同体として平穏に活動することを国家が妨害しないよう保障されるべきである。宗教的多元主義は民主主義社会の本質であり、それを支えるためには、宗教共同体の自律的存在が不可欠である。」
さらに、欧州人権裁判所はこうも述べています。
「これは単に組織の問題にとどまらず、すべての信者にとっての信教の自由の実質的な享受に関わる問題である。もし宗教組織としての活動が保護されなければ、個人の信教の自由のあらゆる側面が脆弱になる。」
国連自由権規約人権委員会も同様の立場をとっており、「マラコフスキーおよびピクル 対ベラルーシ事件」(1207/03)などで同趣旨の判断を下しています。
これに真っ向から矛盾しているのが、2025年3月3日に下された日本の最高裁判決です。
「宗教法人に対する解散命令は、法人格を喪失させるに過ぎず、信者の宗教活動を禁止・制限するものではない(1996年1月30日最高裁判決参照)」
日本の最高裁判所は、宗教法人格の存否が、信者個々の信教の自由の実質的享受に直接関わるとする国際人権基準に明白に反する判断を下しました。
自由権規約第18条3項のもとで、信仰の表明に対する制限が正当とされるのは、法律に明確に定められ、かつ公共の安全・秩序などの保護に必要であり、国際人権法の判例法において追求される目的に照らして相応な場合に限られます。
本件における解散決定は、法に明確に定められておらず、条約が定める保護利益にも当たらず、必要性・相当性の要件を満たしていません。したがって、地裁の決定と、それを導いた最高裁の判断は、日本における統一教会の信者全体に対する信教の自由または信念の自由を侵害しています。

日本には、国際人権義務を軽視してきた長い歴史がありますが、この判決はその典型的な例です。本判決は、日本政府が「統一教会をあらゆる手段で宗教的風景から消し去る」という政治目的の一環として下されたものです。
現在も「全国霊感商法対策弁護士連絡会」は、新たな「被害者」を募って新法を用いた財産差し押さえ訴訟を推進しています。政府は2023年1月には、公立学校において統一教会信者の子どもたちに対して、親の信仰に反発させ、将来信者にならないよう仕向ける再教育プログラムを開始しました。
これは、単なる解散命令にとどまらず、宗教浄化というべき国家的取り組みであり、解散はその氷山の一角に過ぎないのです。

Patricia Duval is an attorney and a member of the Paris Bar. She has a Master in Public Law from La Sorbonne University, and specializes in international human rights law. She has defended the rights of minorities of religion or belief in domestic and international fora, and before international institutions such as the European Court of Human Rights, the Council of Europe, the Organization for Security and Co-operation in Europe, the European Union, and the United Nations. She has also published numerous scholarly articles on freedom of religion or belief.


